『平和な家庭は祖先の礼拝から…』
「あ・す・は・いい日」
基本的な三つの挨拶語〈ありがとう〉〈すみません〉〈はい〉を励行していると、家庭生活は円満になる、職楊の人間関係も摩擦がなくなってスムーズにいくなどなににもまして効果があるそうです。
「言葉は、心の使者」といわれるゆえんでしようか。
ありがとうは「有難し」で、生きていまここにいる人生の厳粛感。すみませんは、謝罪ではなく、恩返しがまだすんでいない敬虔の情。はいは、自分の身中に秘められている仏の心との出会いであるといわれています。
初めは素直に言えなくても、努力して実行していると、この三つの挨拶語に込められた、先人の教えを改めて実感できる時がきっとあるはずです。
「お仏壇は心のよりどころ」
「ありがとう」「すみません」「はい」
「おはようございます」「おやすみなさい」
いつも円満な家庭では、ごく普通にこんなあいさつがかわされているはずです。家族ひとりひとりの心がひとつになって絆がしっかりと結ばれているからでしょう。
お仏壇もごあいさつからはじまります。朝晩、家族そろって、お仏壇に手をあわせましょう。仏さまのご加護を願い、仏さまを通してご先祖さまや亡き人を想い、日々の暮らしに感謝します。
お仏壇は、ご本尊さまとご先祖さまがおまつりされているもっとも大切なところです。ですからお盆やお彼岸のときにのみ飾られるものではありません。いつも家庭生活の中心として、家族の心のよりどころとして、きもちを込めておまつりするのが大事なことなのです。
「お仏壇のある暮らし」
お仏壇に向かって合掌している姿は本当に美しいものです。父母や、祖父母が毎日お仏壇に手を合わせて日々の暮らしに感謝している姿を見て育った子どもたちは、素直で、人の痛みや、苦しみのわかるやさしさがはぐくまれていくようです。
越前屋は創業以来、平和な家庭は祖先の礼拝からを礎に、仏さま、ご先祖さまをおまつりし、感謝し、合掌する習慣を伝えて参りたいと常に願い、努めてまいりました。今後とも初心を忘れることなく、伝統の技術、技法の継承に総力をあげ、次代に日本の心と技を伝える努カをしてまいりたいと思います。なお一層の御愛顧を賜りますようお願い申しあげます。