年回法要は何回忌まで?
年回法要は、亡くなられてまるまる一年目の命日に一周忌、
そして次の二年目に三回忌、
以後、同じように実質経過年数プラス1の計算で
七回忌、十三回忌、十七回忌、二十五回忌
(地方によっては、二十三、二十七回忌をつとめる)、
そうして三十三回忌、五十回忌となり、それ以後は五十年毎につとめられ、
百回忌、百五十回忌……と、いわば永久に続いていくのものなのです。
ところが、実際はどうなっているでしょうか?
五十回忌ならまだしも、百、百五十回忌ともなると、
生前、著名な人であり、歴史に残るというようなよほどの人でない限り、
つとめられることはまずないといえるでしょう。
百年も経つと、亡き人のことを知る人など、
この世に誰一人いなくなるからです。
現実には五十回忌が、一応の年回法要の区切りとされるのが、
もっとも一般的でしょう。
ただ、ひとことつけ加えておきますと、
常識的に考えて、およそ七回忌から十三回忌あたりを境にして、
故人の生前の思い出が、人々の心の中から徐々にうすれていくのも、
やむをえないでしょう。
だからつい、年回法要はもうこのあたりでいいのではないだろうか、
という心が起こってくることも予想されます。
しかし、年回法要はただ故人を偲ぶだけでの集いではありません。
故人の法事を機縁として、参詣者一人一人が仏法のみ教えに触れ、
仏恩に報謝する場なのですから、事情が許すかぎり、
いつまでも続けていきたいものです。