お数珠について
■お数珠のいわれ
お数珠は手や首にかけるもっとも身近な法具です。お数珠はその名のとおり、数を数える珠であることに由来があります。
お釈迦さまは、私たちには百八の煩悩(迷い)があると示されました。そしてその百八の煩悩をたちきるためには、百八の珠の数珠をつくり、一心に仏さまに念じて数珠を繰り数えれば、仏さまの功徳がいただけるとお教えになりました。お数珠の功徳については、次のようにいわれています。
仏の名を申し上げながら
念珠をひとまわりまわせば……
真珠、サンゴは百倍の福、ムクロジは千倍
蓮の実は万倍、金剛樹は百億倍、水晶は千億倍
菩提樹はその福ははかりしれない
■お数珠の種類と正しいかけ方
片手数珠(宗派問わず)
頭付房
紐房
梵天房
釈迦梵天房
真言宗
日蓮宗
浄土宗
浄土真宗
臨済宗
曹洞宗
天台宗
現在、一般に用いられているお数珠の珠の数は、煩悩の百八が基本になっています。ですから百八、五十四、四十二、二十七、二十一、十四の数です。この他、宗派によっては修行の段階から割り出した三十六、十八という数も用いられています。
形式は宗旨により異なりますが、二輪用、二連もの、片手、腕輪、指輪などがあります。
お数珠の正しい持ち方は、座っているときは左手首にかけ歩くときは左手に持ちます。これは左手は仏さまの清浄な世界、右手は信仰の世を歩む私たちの世界をあらわしているからです。
また、礼拝のときには親玉(房のついているT字型の穴のあいている玉で、お数珠の中心)を中指にかけます。片手用のときは、手を合わせた8本の指にかけます。