ひまわりはキク科の一年草。8〜9月、茎の先に黄色の大きな花をつけます。観賞用に栽培されるほか、種は食用になり、油もとれます。
ひまわりの歴史は古代インカ帝国から始まります。古代インカ帝国ではひまわりは太陽の花と尊ばれていました。石造りの神殿にはひまわりの花が彫られ、司祭や太陽神につかえる聖女たちは、金細工のひまわりを身につけていました。
16世紀にコロンブスがアメリカ大陸を発見した後、1564〜71年の間にスペインの医師ニコラス・モナルデスがひまわりをスペイン王立植物園に持ち込み、ヨーロッパ中に広まりました。
ヨーロッパでは観賞用に栽培、改良され、さらにロシアでは食用として改良されて畑で栽培されていました。
フランスのルイ14世は「太陽王」の名前の通り太陽の花ひまわりを好み、自分の紋章にしました。ベルサイユ宮殿の正門には今でもひまわりが植えられています。
ひまわりはサンフラワーといわれますが日本では中国の「向日葵」を意訳した名称で親しまれています。日本各地で栽培され、草丈は2m内外になり、葉は大きく心臓形をなし、茎とともに短い剛毛におおわれています。茎は太く単一または上部で分枝し、先端に大形の花を横向きに開きます。花は直径10〜30cmで、周辺には鮮黄色の舌状花があり、中央には褐色または黄色の管状花が密集しています。観賞用のほか、種子は食用にもなります。さらに種子から「ひまわり油」が採油でき、料理用の油にも用いられています。
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