黄砂は、主としてゴビ砂漠、タクラマカン砂漠などの乾燥地帯や黄土地帯でい上昇気流によって高く吹き上げられた多量の砂塵が上空の偏西風に運ばれて日本、韓国、中国などで降下する現象をいいます。濃度が濃い場合は、天空が黄褐色となることがあります。一般的には、春(3月、4月)に多く観測されます。
これまで黄砂は自然現象だと理解されてきましたが、中国での過放牧、農地転換による耕地拡大等による人為的影響として再認識されつつあります。特に2002年は中国大陸の降水量が少なかったためか、これまで飛来することがほとんど無かった北海道でも黄砂が確認されました。呼吸器系疾患、温暖化への影響が指摘される一方、酸性雨の中和作用があるとの研究発表もあり、まだまだ実態は不明なところが多いのです。
しかし、発生源でもある中国では黄砂は特に深刻な問題で、ひとたび大きな黄砂が吹き荒れると視野はほとんど利かなくなり、空港は閉鎖、陸上の交通機関も乱れます。
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