■酉の市
11月の酉の日に行われる鷲(大鳥)神社のお祭りで、境内で売られる縁起物で 有名です。江戸時代、この神社のあるあたりは豊かな水田に恵まれ、秋に収穫を 祝う祭では酉の日に農具を売る市が立ちました。
18世紀の末ごろ、江戸の商人 たちが縁日の酉を“取る”という言葉にかけ、熊手を金銀を取り込む道具に見立 てて商売繁盛の縁起物としました。
これ以外にもお多福面、入船などの縁起物が 露店で商われますが、『八人の頭になれる』との縁起から八ツ頭という芋が売り 出され、お酉さまでは必ず熊手と芋を買うものとされています。
現在は浅草の鷲 神社(新酉)が有名で、他にも北千住の鷲神社(中酉)、三島明神の酉の市にも 多くの参詣者が集まります。

『星空を闇とは見せつ酉の市』(水原秋桜子)

戻る